感想の掃き溜め

140字に収まらなかった主観

ひたすら長くて重いCFTM感想

CFTM千秋楽の夜です。

この舞台を作って下さったすべての方々、本当にありがとうございました。

あんなにも素敵な作品を観ることができた幸せを胸にこれからも生きてゆきます。(最初から超ど級の重さ)

 

以下、感想文です。

 

 

ネタばれしかないです。

 

 

 

 

ネタばれしかないです。

 

 

 

 

 

ネタばれしかないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CFTM感想

 

 書きたいことも考えたことも山ほどありすぎて、何から書けばよいのかわかりません。が、まずはこの作品の主題である(と感じた)2点に絞って書いてゆきます。

 

まず一つ目。それは「愛」です。この作品には最初から最後まで、たくさんの愛が詰まっていて、それが一つの芯となっていると思います。そしてその中心にいるのは、言わずもがな、帝とかぐやです。竹取物語における帝とかぐやのなれそめに関しては、最後に弓弦が言っていたように、「文を取り交わすようになって3年がたった」程度の説明にとどめられています。実際にどのようなやりとりがあり、どのように二人が心を交わすようになったのか、具体的には書かれてはいません。それどころか、そもそもなぜあれほどかたくなに男性たちの求婚を断り続けたかぐやが、帝に心を動かされたのか。それすらも、はっきりとは明かされていないのです。それがこのミュージカルの中では、「和歌に音楽をつける」ことで、「音に乗せて気持ちを伝え、それが伝わった」という形で描かれています。音楽が違う世界の二人を結び付けたわけです。これをアイドルに歌われてしまったら、もうこちらはエモいと咽び泣くしかありません。

 そして、ここにはもう一つの大きな愛がつながっているのではないか、と考えました。それは、月の住人たちからかぐやへの愛です。月の住人たちがかぐやのことを心から大切に思い愛していることは、一目瞭然です。その愛が帝とかぐやの愛につながっている。そういえるのは、かぐやの心のさまざまな部分を作ったのが月の住人たちであるからです。

 具体的にいきます。序盤のスタディの歌で、月の住人である嵐・静・豊・晴・賢者それぞれが朔夜にどのようなことを教えているのかがわかります。そして朔夜への教えはそのままかぐやへのものであったはずです。どの教えも素敵ですが、ここで注目したいのは豊です。豊の歌では、音楽・芸術に関して歌われています。この歌の中で豊は「気持ちのままに歌う」という趣旨のことを朔夜に教えています。(たぶん)(うろ覚え)これは、帝がかぐやに思いを伝えたあの方法ととても近いような気がします。少なくともかぐやは、豊の教えによって、音楽に気持ちを込める、気持ちをこめて音楽を奏でる、ということがどういうことなのかを理解していたのでないでしょうか。そしてそうであったからこそ、帝の歌に乗せた思いに気付き、惹かれたのではないでしょうか。もちろん、嵐、静、賢者、晴、また、月詠、弓弦、博士の教えもかぐやの心を作る糧となったでしょう。帝の思いを受け取ったかぐやの心の一端を作り上げたのは、月の住人たちの教えであり、それは月の住人たちからの愛です。愛によって作られた心を持ったかぐやは、帝の音楽に乗せられた愛を受け取り、そしてそれがまた新しい愛を生む。この連鎖、つながりこそ、この物語の芯ではないかと思います。

 そしてそんなあふれんばかりの愛に満ちたこの作品は、何よりもあの方たちにぴったりです。

 

 2点としたのですが、あまりにも長くて重いので、もう1点は次の記事にします。

 ここまで読んでくださりありがとうございました!