Maze No.9を1公演見て思うこと(ネタバレ有)
5/3、Maze No.9初日公演がおわりました。
謎だったストーリーの内容が明らかになり、それによってさらに新たな謎が生まれ、そしてその圧倒的なエモーショナルさに心の震えがとまりません。
とにかく素敵だったし、これからの公演がもっともっと楽しみになりました。
以下、ストーリーについて思ったことを書いていきます。公演の内容にがっつり触れますのでご了承下さいませ。
まず、Maze No.9というアトラクションついて既出の情報と、新しく判明した情報を整理していきます。
既出↓
・Maze No.9とは迷路型のアトラクションであり扉を開けてゴールを目指すものである
・扉は必ず9人で同じものを開けなければならない
・違う扉を開けてしまったらその人はパラレルワールドに迷い込む
・迷い込んだ人を助けることができるのは残された仲間のうち一人だけ
新しく判明したこと↓
・パラレルワールドとその人がめせもあ。にならない人生を歩んでいる世界である
・パラレルワールドではめせもあ。に関する記憶は一切なくなっている
・助けに行く人は一人でパラレルワールドの中に行き、残りのメンバーはモニターで見守る
・助けだす際は、
◯自分の正体を明かしてはならない
◯無理矢理連れ帰ってはいけない
◯パラレルワールドでは今の姿のままとは
限らない
辺りが新たなルールとして明かされました。
またMaze No.9にはアトラクションを支配する(?)天の声さんがいたり、メンバーに様々なことを伝える手紙を持ってくる妖精さんがいたりすることもわかりました。
9人は戸惑いながらもゴールを目指して扉を開けます。ここまでの道のりが、Mazeを踊りながら台詞として語られます。
迷路を進むのは、白服さんを先頭として。
途中でにーちゃんさんがはぐれてしまったけど、信じて進み続けていたらまた出会えた。
扉を開けるのはいつだって怖かった。
などのような、ここまでのめせもあ。さんの歩みをを思わせるような台詞もあり、ああああとなったところで、センターでにーちゃんさんが語り始めます。
その扉から目が離せなかった。
どうしてもその扉を開けてみたくて、手を伸ばしたらみんなからはぐれてしまった。
にーちゃんさんが後ろを向くと、他の8人はにーちゃんがいないことに気づきます。
そこで妖精さんが登場し、にーちゃんさんがパラレルワールドに迷い込んでしまったことが明かされます。
そこでだれが助けに行くのか。これは妖精さんが持ってくる紙飛行機型のお手紙を渡された人です。
今回はとみたけさんでした。とみたけさんは英和辞典になってパラレルワールドに行きます。このいくつかの単語にマーカーの引かれた英和辞典がこのお話の鍵となります。
にーちゃんさんはパラレルワールドで中学の英語教師をしていました。黒板に例文を書き、茨城弁で生徒に声をかける明るくて優しそうな先生です。
赤点の補講を終えた教室に、生徒であるとみたくんの英和辞典が置いてありました。その英和辞典を何気なく開くにーちゃんさん。
beatやdance、enjoy、familyなど、簡単な単語に引かれたマーカーを見て、小学生レベルの単語だな、と愛おしそうに笑う姿は、演技とわかっていてもとても素敵な先生に見えました。
めせもあ。のことを忘れてしまったにーちゃんさんには英和辞典となったとみたけさんの声は聞こえないようです。そんなにーちゃんさんにとみたけさんは英和辞典にマーカーをした単語を通じてメッセージを伝えます。
一緒に踊ろう、きっと楽しいよ、おれたち家族みたいなもんじゃん、思い出して…
にーちゃんさんは英和辞典を持ったまま学校の裏の神社へ行きます。手を合わせ願うのは生徒たちのことばかり。その様子を見て、とみたけさんが再度かたりかけます。
本当はやりたいことがあるんじゃないの…?
にーちゃんさんの胸ポケットのペンを取って新しい単語にマーカーを引くとみたけさん。そのことばはwar cry。
would you like to dance with me?やLIAR、regretなどむすめん。の曲を思わせることばが続き、最後はLet's go。絶好調daysの歌い出しの言葉と共に曲がはじまり、桃組さんの美しいハモリが響き渡ります。
きっとこれでにーちゃんさんは元の世界に戻ってきてくれる。そう会場中が思ったとき、
扉ってどこにあるの?というにーちゃんさんの言葉。
ざわつく会場に白服さんがごめん手紙もう一枚あった!と、妖精さんの手紙を読み始めます。
手紙には、
パラレルワールドからこちらに戻ってくるための扉は無色透明で、色を付けなければ開けることができない。そのためにはこちら側の戻ってきてほしいという強い気持ちが必要で、その気持ちをメッセージにして紙に書き、扉に色を付けることでやっとにーちゃんさんはこちらの世界に戻ってくることができる。その期限は12/24。
という内容のことが書かれていました。
12/24までにメッセージを集め、にーちゃんさんは無事元の世界に戻ってくることができるのか。戻ってくるためにみなさんのメッセージをお願いします、というメンバー皆さんの言葉でこのストーリーは幕を閉じました。
(※全てニュアンスであやふやなところも多いので、詳細は素晴らしいレポ班の皆様のものをご参照ください…!)
このストーリー、なんかもうとりあえずエモかった。とにかくエモかった。
パラレルワールドとはアイドルではない自分の世界、という点については少し妄想していたところだったのですが、実際に観ると妄想の何千倍も何万倍も素敵でした。
さて、今回ストーリーの詳細が明らかとなったわけですが、いかんせん気になる点が多すぎる。
まずは疑問点をまとめていきます。
◯ストーリー担当と助ける人の組み分けは?
(推しTのイラストが助けるときに変身するもののようですが…)
◯ストーリーどうしのつながりは?
(今回は、英和辞典に挟まれていた七夕の短冊をにーちゃんさんが神社に落とす場面があり、これが何らかの伏線となっているようです。)
◯そもそもMaze No.9とは何のためのアトラクションなのか。そのゴールには何があるのか。
細かくあげるとありすぎてきりがないので大きく3点だけ。
この中でもやっぱり一番気なるのは3点目のこの迷路の意味です。きっとこれは12/24までわからないのだと思います。思いますが考えずにはいられない!おたくだから!
この迷路のメインの仕掛けはパラレルワールドに迷い込むこと、そしてパラレルワールドがめせもあ。でない自分のいる世界であるということだと思います。
このアイドルでない自分については、前の記事にも書いたようにNew Sunshineの歌詞が一番端的にその姿を描いているように感じます。
New Sunshineの歌詞を見たとき、これは決意表明の歌なのかもしれないと思いました。
めせもあ。さんのこれまでの歴史を知るにつれ、本当に奇跡の連続で成り立っているグループなんだなぁと感じるようになりました。それは、素人集団がここまできた、ということよりも、他にいくらでも選択肢のあったはずの人達がアイドルという職業を選び、これだけ真剣に真摯に取り組んでいる、ということに対する気持ちです。
そしてそう思うと考えてしまうのが、もしそうでない選択肢を選んでいたら、ということです。本当にこれで良かったのか、迷ったりしないのかな、と勝手ながら考えてしまうこともあります。
そんな中でNew Sunshineの歌詞を読んだ時、そういう迷いを乗り越えて前に進む決意みたいなものを感じました。
そう思った一番の理由は、この曲の歌詞の主人公が充実した幸せな日常を送っているからです。主人公がアイドルにならなかった自分であると見ると、その自分が別の人生でもしっかり幸せになっている、ということになり、これがこの曲が前向きな希望の曲に思える理由なのだと感じます。
自分の選んだ道の正しさを確認するためにそれ以外の選択肢を選んだ時の自分と比較して、今の方が幸せだからこれで間違ってない、とするのではなく、違う道を選んでも幸せになれたけれど、今の自分には仲間がいて、たがら振り返らなくて良い、先に進めばいい、とこの曲では伝えられているように思いました。
そして、このMaze No.9もまた、そんな意味を持っているのではないでしょうか。
にーちゃんさんのストーリーの中で教師になることがずっと夢だった、という台詞がありました。別の人生でも夢を叶えて充実した人生を送っていたわけです。
そんな別の幸せな人生と比較するのではなく、今の道を肯定して選んで戻ってくる。その前向きな希望がこの迷路のひとつの意味なのかな、と思います。
もしめせもあ。さんがめせもあ。さんでなかったら、なんて考えるだけでも悲しいお話のよつに思えるけど、このストーリーはそうではなくて、今、そして未来にむかう決意と希望に満ちた圧倒的に前向きな物語なのかなと感じました。
これからの物語がどのように進み、そして12/24にどんなゴールを迎えるのかやっぱり楽しみで仕方ないです。